気に入った物件が見つかったら、次は“買うための準備”へ
内覧を重ねて「この家に住みたい!」という気持ちが固まったら、いよいよ購入に向けた本格的な手続きが始まります。
この章では、購入申し込みから住宅ローンの審査、売買契約、引渡し、登記、そして入居までの流れを、順を追ってわかりやすく解説していきます。
購入申し込みと事前審査は、「買いたい気持ち」と「買えるかどうか」を同時に確認するステップ。
この段階でしっかり準備しておくことで、契約や引き渡しまでの流れがスムーズになります。
◆購入申込み・住宅ローン事前審査
① 購入申込書を提出(価格交渉もこのタイミング)
②住宅ローンの事前審査を受ける
🏦 住宅ローン事前審査のポイント
1.「借りられるか」を確認する予備審査
- 金融機関が、年収・勤務先・借入状況などをもとに、融資可能かどうかを判断します。
- 審査結果は審査必要書類を提出から1週間程度で出ます。
2.必要書類は早めに準備
- 本人確認書類(免許証など)
- 収入証明(源泉徴収票や確定申告書)
- 勤務先情報、物件概要など
3. 複数の金融機関で比較を
- 金利タイプ(固定・変動)、保証料、事務手数料などが異なるため、比較検討が大切です。
- 不動産会社の提携ローンだけでなく、自分でも選択肢を広げましょう。
| 金利タイプ | 特徴 | 向いている人 |
| 固定金利型(長期固定) フラット35など |
借入時から完済まで金利が一定。返済計画が立てやすいが、金利はやや高め。 | 安定した返済を重視する人。将来の金利上昇が不安な人。 |
| 固定金利期間選択型 | 最初の5年・10年など一定期間だけ金利固定。終了後は固定か変動を選択。 | 最初の数年は安定した返済をしたい人。将来の選択肢を残したい人。 |
| 変動金利型 | 半年ごとに金利見直し。金利は低めだが、将来上昇の可能性あり。 | 初期の返済額を抑えたい人。金利変動リスクを許容できる人。 |
- 事前審査通過後、契約に進む
③ 売買契約・ローン本審査
- 売買契約を締結(手付金の支払い)
契約書、重要事項説明書の内容をよく確認(ローン特約の有無など)
- 住宅ローンの本審査を受ける(売買契約後に申請)
事前審査よりも詳細な書類提出が必要(源泉徴収票、住民票、契約書など)
審査期間は1~2週間
本審査通過後に「金銭消費貸借契約(ローン契約)」を結ぶ 融資実行の準備
■「金銭消費貸借契約(ローン契約)」■
金融機関と正式にローン契約を結ぶステップ・・・本審査後、引渡し前に実施
〇契約時に印鑑証明、実印、本人確認書類が必要
〇金利タイプや返済方法を最終決定
〇契約後、融資実行日(=引渡日)に合わせて資金が振り込まれる。
- 引き渡し・登記
金銭消費貸借契約(金消)が無事に完了したら、いよいよ物件の引渡しと残代金の支払いを行う「決済日」を迎えます。
■不動産売買契約の「決済日」の流れ■
- ローン契約を結ぶ金融機関に集合
売主・買主・仲介業者・司法書士が一同に会します。
- 必要書類の確認・署名捺印
売買契約書、登記関係書類、ローン契約書などを司法書士が確認
売主は登記に必要な書類(権利証、印鑑証明など)を提出
買主はローン契約書や登記申請書に署名・捺印
- 住宅ローンの融資実行(買主→売主へ支払い)
金融機関が買主の口座に融資金を入金
→その資金を使って、買主が売主へ残代金を支払い(振込が一般的)
→同時に仲介手数料や登記費用なども支払う
- 所有権移転登記の申請
司法書士が法務局へ登記申請を行います。
この時点で、物件の所有権が売主から買主へ正式に移ります。
登記完了は後日ですが、申請時点で「引渡し完了」とみなされます。
- 鍵の引渡し。物件の引渡し
売主から買主へ、物件の鍵や設備の説明書などを引渡します。
これで正式に物件を受け取り、いよいよ引っ越しへ。
電気・ガス・水道などのライフラインの手続きを済ませたら、待ちに待った新生活のスタートです!

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